今日は神奈川ロイヤル12年にわたる取り組みについてお話ししたいと思います。
神奈川ロイヤル株式会社はロイヤルハウジンググループ創立以来42年以上に亘る経験と実績を基に、疑問点や改善点を解消すべく、また地域社会への貢献を趣旨として、これまで経験してきたノウハウを集結させ、誰もが暮らしやすいユニバーサルデザインがあたり前の時代を創造するよう「人にやさしい住まいを。」をテーマに不動産流通を促進、活性化させるべく神奈川県の中心部、横浜駅東口にある横浜新都市ビル9階市民フロア(そごう横浜店9階)に平成17年6月28日にロイヤルハウジング販売㈱の横浜そごう店として開設されました。
その後更なる発展を求め、またより神奈川県内の業務に特化すべく平成19年10月に神奈川ロイヤル株式会社として新たに設立されました。
■本社/〒220-0011 神奈川県横浜市西区高島2-18-1横浜新都市ビル(そごう横浜店9F)
■電話/045-277-2111(代)■設立/平成19年10月19日
■電話/045-277-2111(代)■設立/平成19年10月19日
特に既存賃貸住宅の再生・活用に関しては住まいに対してのコンシューマーリサーチ(消費者調査。商品の知名度・購入経験度・使用意向度などをさまざまな手法を用いて消費者を対象に調査)を基に高齢者や障がいのある・なしに関係なく将来長期に亘り健康的で活力に溢れた生活を送る事が出来るよう公共機関や各種NPO法人等とも協力しながら消費者主導による考え方での物件のハード面とソフト面の改築や改修、また時代に合わせた情報収集と情報配信の構築を※住宅セーフティネット法の趣旨を通じ展開している。
※住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律(この法律は低額所得者、被災者、高齢者、障がい者、子供を育成する家庭その他住宅の確保に配慮を要する者に、賃貸住宅の促進を図り国民生活の向上と社会福祉の増進に寄与することを目的とする。)
まず最初の取り組みは入居者募集及び情報配信の活性化として、公的機関の賃貸住宅を探す際に近隣にある物件にも関わらず内覧の際には機関ごとに連絡を取り窓口に出向き申請を起こして鍵を預かるなど仕組みが煩雑かつ情報が一元化されていない事により探す側からしてみれば非常に不親切であり且つ探しにくい状況の為、年々空室も増加傾向にあり、その理由の中で特に特優賃物件(特定優良賃貸住宅の略)【特定優良賃貸住宅の供給の促進に関する法律(※中堅所得者等の居住の用に供する居住環境が良好な賃貸住宅の供給を促進するための措置を講ずることにより、優良な賃貸住宅の供給の拡大を図り、もって国民生活の安定と福祉の増進に寄与することを目的とする)に基づき、土地の所有者(オーナー)が国や県または市からの補助と住宅金融公庫等の資金を利用して良質な住宅を建設し、住宅供給公社やJAなどの事業者が管理する中堅所得ファミリー層向けの賃貸住宅で制度上では入居する世帯の所得額に応じて、住宅の本来家賃(契約家賃)の一部を国や県または市が補助し、入居者の家賃負担を軽減する 。この家賃補助は、管理開始後毎年一定率減少し入居者負担額が本来家賃に追いつくまでの最長 20 年間実施される】においては建設当時は入居者の負担も少なく(最大家賃の50%負担)だった事等もあり、殆どが満室状態であり退去待ちをする者もある事から募集情報が全く確立されておらず、知る人ぞ知るといった状況のためにごく一部の人達が利用しており、本来入居を希望している子育て層・高齢者や障がい者へは情報が届きにくい環境でもあった。
また、入居資格条件の面からも子供が多い事から収入基準に達しない子育て層や障がい者である事により収入はあったとしても障がい者という事で収入から一部金額を控除され入居資格をクリア出来なかったり、高齢者に関しても同様に年金受給額はほとんど収入として算入できず本来の住宅セーフティネット法の趣旨に反し誰でも入居出来ない住宅となっている上に、制度上毎年入居者の負担額が増加していくことで年々退去者が入居者を上回り慢性的に空室を抱える住宅が増加していることからURをはじめ神奈川県住宅供給公社ならびに横浜市・川崎市・JA全農かながわ・横浜都市みらい等のいわゆる公的物件(住宅・商業施設)全て紹介の出来る「公共住宅賃貸募集センター」を設置し、神奈川県全体の公共物件の空室を一括検索できるオリジナルポータルサイトを開設した。
また、ハード面からみても下記のように建築基準がもうけられ、中でも特徴2のようにバリアフリー設計で共有スペースでは車いすが通行出来るよう通路幅等も十分確保されておりエントランスまでのアプローチも段差解消としてスロープの設置また浴室・トイレ等に緊急時に異常を知らせるコールボタンが設置されている住宅が多い。前記で述べているように本来、障がい者や高齢者の住まいとしては最適なはずが、今までは入居者や入居希望者の大半は若年層が多く、浴室やトイレの手すりを外してほしい等の要望があり、建物と入居者とのギャップが生じていた。
特徴1
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専有面積は50㎡以上(2LDK~3LDKが中心)、天井高2.3m以上
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特徴2
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床段差がなく、トイレ・浴室に手すりがついているバリアフリー設計
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特徴3
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耐火または準耐火構造
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特徴4
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専有面積の9%以上が収納スペース
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今後のテーマとしてこのような状況を改善し空室を無くしていく為にも、これからは建物に合わせた入居者を探していく必要性があり、新規に建築を推奨していく事よりも現存物件を利用していく事が不動産の流動化、即ち活性化に繋がるものと考え一部の特優賃制度が終了した住宅の空室にディサービス【ぬくりこ】と接骨院を空室に導入し、障がい者は勿論認知症にも対応が出来る住宅へコンバージョンした事例もある。
そして次に障がい者から見た住まい探しを検証しより健康的な住まい選びをしてもらう為
障がい者当事者の使用及び利用状況を把握する必要があることから、実際に車いすを利用しているスタッフを採用する事からはじめ、通常の広告やインターネット情報では必要とされている情報が全く記載されていない為、現地に出向き各物件の室内・共用部及び周辺環境を細かくチェックし独自のホームページやブログ・販促物に掲載し、定期的に各県や市のリハビリテーション病院やその他障がいを負われている為に住まいを探されている方の所へ訪れ情報を提供し次記のようなデーターを作成し配信した。
物件名:ハイランド磯子-Ⅰ 取扱機関:ヨコハマりぶいん TEST-住戸:904
間取:3DK 方角:南東 テスト日:平成19年11月29日 天候:曇り-雨
気温:9℃ 路面状態:DRY
<駅から物件まで>※駅から歩道橋を使い、産業道路を越えエレベーターで歩道まで降りる。<ホームから改札まで> 車イス対応エレベーター(音声案内有り)EL運転時間:AM4:00~AM1:30まで
<駐車場>車イス専用の駐車場がある(NO) ・ 駐車場からエントランスまで(駐車場から歩道へのつなぎ目があり、徐行が必要) ・ 近隣に月極駐車場がある(YES)
【 賃貸住宅のバリアフりー対応 チェックリスト 】:(室内編)
<室内><玄関扉が90度以上開く>(YES)(ちょうど90度くらい) ・ <しきいの高さ>(ほとんどなし) ・ <かまちの高さ>(2cm程度) ・ <車イスで玄関での転回できる広さがある>(NO) ・ <廊下の通路幅>(97cm)※下駄箱がなければ、車イスでの転回は可能
<居室Ⅰ:LDK><出入口の段差は解消されている>(YES) ・ 出入口(有効幅):(78cm) <ドアタイプと取っ手形状>(外開き戸:引き戸)
<居室Ⅱ:和室><出入口の段差は解消されている>(YES) ・ 出入口(有効幅):(89cm) ・ <ドアタイプと取っ手形状>(引き戸)
<浴室><出入口の段差は解消されている>(YES) ・ <ドアタイプ>(折れ戸)・出入口(有効幅):(67cm) ・ <非常用呼出ボタンが設置されている>(YES) ・ <浴槽・洗い場に手すりが設置されている>(YES) ・ <洗い場から浴槽までの淵の高さ>:(52cm) ・ <浴槽の深さ>:(50cm)※浴室専用換気扇有り
<トイレ> <出入口の段差は解消されている>(YES) ・ <ドアタイプ>(外開き戸:レバーハンドル) ・ 出入口(有効幅):(80cm) ・ <ウォシュレット設置可能なコンセントがある>(YES) ・ <非常用呼出ボタンが設置されている>(NO) ・ <手すりが設置されている>(NO) ・ <トイレの向き>(扉を開けて正面)
<洗面室><出入口の段差が解消されている>(YES) ・ <洗面台下が車イス対応になっている>(NO) ・ <洗面台の高さ>(床から75cm) ・ <水栓(蛇口)の形状>(レバー)
<バルコニー><出入口の段差が解消されている>(NO)(18cm) ・ <通路幅>(100cm以上有り)
前記のような方のほとんどは身体的な状況と環境的な状況の問題(OT・PT・ST等の同行が必要な為)から何度もご案内が出来ないことと依頼者の身体状況を把握する意味で内覧前にある程度物件と依頼者との整合性を把握できるよう努めた。
問題点としては、公的な物件に関してはバリアフリーな環境が整備されている物件は賃料が高額のため条件に該当せず(障がいを負ってしまったことにより収入が少ないことや生活保護を受けることで賃料の上限がる※参考:横浜市では上限¥53,700円)賃料が該当する物件のハード面に関しては殆ど整備されていなかった。
上記内容から各機関(URや公社等)に提案しスロープ設置や改修をしていただいた事例は数件あるが全体的に解消するにはほど遠い状況にある。
また民間の住宅に関しては住環境が合致しても、オーナーの意向(他の入居者や近隣住民の事を考慮の上)により障がい者の入居を断わられてしまうケースも数多くある。
その他の取り組みとしては、聴覚に障がいをおもちの方に通常の会話をしながら住宅選びを楽しんでいただく為に筆談でなく手話での対応が出来るよう全営業社員に手話検定のライセンスを取得させ現在でも手話対応をしている。
視聴覚に障害をお持ちの方にもリフォームも楽しんでいただきたく{手話deリフォーム}として展開し時には盲聾者(聴覚と視覚の障がいをもつ方)のお客さまへ触手話で接客をする事もある。また、スポーツを通じ障がい者との親交を深め本音の部分を聞き出し実態の調査をした。
セーフティネット法の趣旨の一つに子育てに関しての項目があるが、エリアによっては公的物件の空室を子育て世帯の住みやすい間取りや共用部を改修の提案をし、入居促進に努めた。
※次回後編では現在展開している足こぎ車いすショールームや介護を必要とさる方のお住み替えの相談を主とした『高齢者住みかえ支援センターロイヤル入居相談室』と『サービス付き高齢者向け住宅募集センター』をお伝えしたいと思います。また民間の住宅に関しては住環境が合致しても、オーナーの意向(他の入居者や近隣住民の事を考慮の上)により障がい者の入居を断わられてしまうケースも数多くある。
中には積極的に取り組んでいただけるオーナーもありハード面の改修や賃料条件の変更をしていただいたケースもあるが、これもほんの数例であった。
仲介業者側からすれば低価格帯の物件にも関わらず業務量が多く(仲介手数料としては最大でも賃料の1カ月分)その他複数の当事者に伺ったところ、不動産会社に行っても殆どの業者に門前払いされてしまうケースが多いということである。
その他の取り組みとしては、聴覚に障がいをおもちの方に通常の会話をしながら住宅選びを楽しんでいただく為に筆談でなく手話での対応が出来るよう全営業社員に手話検定のライセンスを取得させ現在でも手話対応をしている。
セーフティネット法の趣旨の一つに子育てに関しての項目があるが、エリアによっては公的物件の空室を子育て世帯の住みやすい間取りや共用部を改修の提案をし、入居促進に努めた。
また自社が管理する賃貸住宅へは当該住宅住民や周辺住民が時間に対する余裕を持ってもらう事と安心して
仕事や生活を営めるよう積極的に保育施設や託児所を導入している。
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